家族を持ってもアクティブなカッコよさを忘れないあなた。
長く続いたミニバン人気がやや陰りを見せ始め、SUVの人気が高まっているのはご存知ですか?
マツダのCX-5は先代からあらゆる面で熟成され、質感、使いやすいサイズ感と家族で使用するにも十分な積載性能を持ったSUVです。
欧州の車のようなスタイリッシュなデザインとマツダの提唱する「魂動(こどう)-Soul of Motion」と「スカイアクティブ技術」を体現するSUV、CX-5はいかがですか?
出典:CX-5 http://www.mazda.co.jp/
CX-5ってどんな車?
出典:CX-5(2012〜2016) http://www.mazda.co.jp/
リーマンショック後、国内の自動車市場ではミニバンが定番となり、プリウスなどのハイブリッド車がエコカーとして注目され始めた頃。
売り上げも低迷し、赤字に苦しんでいたマツダに、ひとつの思想とデザインモチーフが生まれました。
ひとつの完成された車のイメージを共有し、流行を追うだけの八方美人な車ではなく、しっかりとした個性を持って、高品質の車を全社一丸となってつくりあげる。新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY(スカイアクティブ技術)」と「魂動(こどう)-Soul of Motion」です。
そして、「スカイアクティブ技術」と「魂動デザイン」を全面的に採用し、初めてその価値を世に問うた記念すべき1台。低迷していたマツダを黒字に導く先駆けとなったモデルが、マツダのCセグメントSUVであるCX-5です。
その後、国内の自動車市場でもSUV人気が高まり、BセグメントのCX-3、EセグメントのCX-8がラインアップに追加され、高い人気を博しています。
現在はCX-8の登場で、マツダのフラッグシップSUVの座を譲る形になったCX-5ですが、走りの良さとインテリアの質感の高さなどで、ミドルクラスSUVとして人気のモデルとなっています。
スカイアクティブ技術と魂動デザインとは?
SKYACTIV TECHNOLOGY(スカイアクティブ技術)とは
最近のマツダ車でよく耳にする「SKYACTIV」ですが、車に興味のない方にとっては何のことだかわからないという意見も聞きます。
マツダの公式サイトによると、スカイアクティブはシャシーやエンジンなど個々の技術やプラットフォームに対する名称ではないようです。
「走る歓び(走行性能・ドライビングポジション・反応性など)と「優れた環境・安全性能」を高次元で調和することを目標に開発したエンジン(ガソリン・ディーゼル)、トランスミッション、ボディ、シャシーなどのプラットフォームを含めた新世代技術群の総称といえるでしょう。
「魂動(こどう)-Soul of Motion」とは
魂動(こどう)デザインモチーフ 画像出典:http://www.mazda.co.jp/
チーターの動きをモチーフにつくられたオブジェ。これが現在のマツダ車。現行のマツダファミリー、「魂動(こどう)-Soul of Motion」の共通デザインモチーフです。
2015年の雑誌インタービュー記事によると、社員の中では「御神体」と呼ばれているようですね。
魂動デザイン
クルマは、単なる鉄の塊ではありません。それは「命あるもの」だとマツダは考えます。
ドライバーとクルマの関係を、まるで愛馬と心を通わせるかのように、エモーショナルなものにする。そのための造形を追い求めつづけるのが、マツダの「魂動デザイン」です。
出典:マツダ公式web site http://www.mazda.co.jp/
「生き物が狙いを定めて動きだす瞬間の、しなやかな力強さや美しさが、見る人の魂を揺さぶり、心をときめかせる」その瞬間をデザインに体現させたという「魂動デザイン」。
発売の当初こそ個性的すぎると揶揄されたCX-5。
現在では多くの方に受け入れられ、欧州車のような雰囲気を醸し出す風貌は国内外で評判です。
特徴は躍動感あるボディ曲面にシグネチャーウイングと呼ばれるフロントグリルの下からヘッドライトに回り込むメッキパーツです。
コンパクトカーのデミオ(国外名:Mazda 2)からアテンザ(国外名:Mazda 6)まで採用され、一目でマツダとわかるポイントになっています。
シグネチャーウイング 画像出典:http://www.mazda.co.jp/
「最近のマツダ車は全部同じに見える」などと言われることもありますが、現在ではBMWのキドニーグリルやアウディのシングルフレームグリル、アルファロメオの盾型グリル、レクサスのスピンドルグリルのように、ブランドを象徴するシンボルとして印象づける意匠となって定着しつつあります。
CX-5のエクステリアは?
出典:CX-5 http://www.mazda.co.jp/
新型CX-5(KF型)のエクステリアは基本構成は先代CX-5(KE型)を引き継ぎ、全体をブラッシュアップした印象です。
サイズも先代モデルとほぼ同じ。
全高のみ15mmほど下がっているものの、大差はありません。
ホイールベースも2,700mmで、最小回転半径も5.5mと同じですので、旧型から乗り換えても大きな違和感を感じることはないでしょう。
新型CX-5(KF型)
全長 4,545mm
全幅 1,840mm
全高 1,690mm
ホイールベース 2,700mm
車両重量 1,510-1,690kg
最小回転半径 5.5m
旧CX-5(KE型)
全長 4,540 mm
全幅 1,840 mm
全高 1,705 mm
ホイールベース 2,700 mm
車両重量 1,440 - 1,620 kg
最小回転半径 5.5 m
CX-5のフロントエクステリア
CX-5フロントエクステリア 画像出典:http://www.mazda.co.jp/
フロントエクステリアは「魂動デザイン」の基本コンセプトがしっかり継続されていています。
若干、先代から印象が変わって見えるのは、ヘッドランプとシグネチャーウイング、そしてバンパー下部の意匠が変更がされた為です。
旧モデルCX-5(KE型)のフロント
バンパーの下部の開口部も細くなり、以前の丸みを帯びたマッシブな形状から、直線的で更に洗練された雰囲気になっています。
チーフデザイナーの諌山慎一さんのコメントによれば、「よりアートピースに感じさせたいという思いもあり、今回はシグネチャーを、単なる顔の一部や、グリルの枠という見せ方ではなく、単独で一つのオブジェのような完成したものにしたかった」と語られています。
フロントデザインを人の顔で例えると、デミオのような丸いつり目から、CX-3のようなシャープな細目に変わったような感じです。
先代のワイルドさと力強さよりも、都会的でクールなSUVとして考えられたデザインと言えるかもしれません。
ただ、個人的には先代の力強いデザインも好印象だったため、少し好みが分かれるかも知れません。
CX-5のサイドエクステリア
側面のデザインはAピラーが35mmほど後方に下がられたことで、ロングノーズが強調されたFRスポーツカーのようなフォルムになりました。
ドアから後方に向かっては、ドア下部のサイドスカートからフェンダーの意匠が少し異なる程度で、そこだけに限ってみると旧モデルと同じ印象です。
旧モデル同様、SUV特有の左前輪付近の路面情報を確認するためのフェンダーミラーは排除されており、助手席側ドアミラーに搭載されたカメラで状況を撮影し、左前輪周辺の障害物や側溝などをマツダコネクトのナビゲーションモニターに表示します。
CX-5のリアエクステリア
CX-5のリアエクステリアはリアハッチとバンパーのアンダー部分の意匠が異なる程度で、一見すると旧型から大きな変化はないように見えます。
旧モデルCX-5(KE型)のリア
テールライトの形状などは旧モデルと同じような形状ではありますが、旧型ではリアハッチがフラットに近い形状だったものが、ボディの左右後方から絞りこむようなラインと一体になり、より洗練されたようです。
カスタマイズ
都市部メインで使用するユーザーにはカスタマイズしたCX-5も人気で、アフターパーツを利用することで腰高気味な印象のSUVから一変し、ローダウンされた都市型でスポーティなスタイルを楽しむこともできます。
MAZDA CX-5 CUSTOM STYLE 画像出典:オートックワン
こちらの写真は東京オートサロン2018のマツダブースで紹介された「CX-5 CUSTOM STYLE 2018」。
マツダスピード風の1台です。エアロ類は特別仕様のパーツなので、現時点で同じものを装備して納車することはできませんが、将来的なカスタム像として考えるには良いサンプルになるでしょう。
ケンスタイルCX-5 出典:http://www.kenstyle.co.jp
こちらは現在ディーラーで購入可能なケンスタイルのエアロパーツ。
ほかにもDAMDのエアロパーツなどがマツダのディーラーで購入可能です。
カスタムを考えている方は、こういった最新の情報も要チェックですね。
実際のオーナーが行っているカスタム情報は車専用SNSの「CARTUNE(カーチューン)」や「みんカラ」をチェックするのがオススメです。
CX-5のインテリアは?
出典:CX-5 http://www.mazda.co.jp/
CX-5のインパネ部分は水平基調のデザイン。エアコンルーバーもほぼ水平に一直線の並びになっています。
センターコンソールはFRスポーツカーのように持ち上がりがつよく、乗車すると程よくホールドしてくれるシートと相まって、そこそこの包まれ感があります。
各所のサテンクロームメッキ仕上げ部分も質感が高く、ミドルクラスの車体の平均レベルを超えており、一見すると400〜500万円くらいの他社モデルに近い質感をもっています。
最近のマツダ車らしい、こういった凝った作りはユーザーの所有感を満たしてくれるポイントで、非常にコストパフォーマンスも高い車といえそうです。
ただ、先代にあったセンターパネルの下部の収納スペースはかなり小さくなっており、タバコやスマホ、ipodを置ける程度ですので、先代から乗り換えるユーザーは少し違和感を感じる方もいるかもしれません。
出典:CX-5 http://www.mazda.co.jp/
座席からの視認性と操作性についても、なかなか良好にできていますが、リアゲート横のピラーが大きいため、斜め後方などの見切りは悪い印象です。
慣れの部分もありますが、運転の苦手な方は試乗の際に確認しておくと安心です。
メーターパネルはアナログのスピードメーターを中央に配置し、左にタコメーターとシフトインジケーター。
右に燃料や走行距離。PROACTIVE以上のグレードなら、車体の状態などを表示するカラーのマルチファンクションディスプレイがついています。
フロントウインドウは走行中に速度やナビの案内を投影する「アクティブドライビングディスプレイ」が装備されています。
現在の走行スピードとともに、カメラが認識した道路標識のスピードも併記してくれるので、60km/hで走っていたらいつのまにか40km/hになっており、スピード違反になってしまうようなうっかりミスを軽減します。
また、速度確認の際にも視線をメーターに落とすことなく確認できるので、安全面でも優れています。
シートも広く、フロントシートに関しては質感、座り心地ともに文句ない仕上がりです。
こちらは実際にシートに座り左側を見下ろした際の写真です。
シート横にはシフトレバーがあり、やや後方の右寄りに電動パーキングブレーキのスイッチ、中央から左手にマツダコネクト(ナビ・オーディオ)コントロール用のコマンダーコントロールが設置されています。
シフトブーツや周囲のパネルも質感が良く、安っぽく感じることはありません。
レザー部分のステッチもフェイクレザーにプレスしたそれ風のエンボスではなく、ちゃんと本物のレザーとステッチ。
後方のドリンクホルダーもBセグのデミオのように縦ではなく、左右に並んで2つ設置され、使用時に運転の邪魔になることもないでしょう。
ドリンクホルダー後ろには大型のアームレスト付きセンターコンソールボックスがあり、中にはAC電源用のソケットとUSBポートが2つあります。
また、リアシートの中央にも同様にセンターアームレストが付いており、4名乗車までなら後部座席も快適です。
もちろんセンターアームレストにはドリンクホルダーとUSBポートが装備されており、家族や友人とドライブの際にも各々がスマホの充電などを行うことができます。
電動パーキングブレーキと共にオートホールド機能
輸入車などの最新モデルでは多く採用されるようになり、国産車でも上級クラスを中心に普及し始めた電動パーキングブレーキ。
CX-5では電動パーキングブレーキと共にオートホールド機能が全グレードに採用されています。
オートホールド機能とは、停車した際にブレーキペダルから足を離しても、自動で停車状態をキープしてくれる機能。
解除するにはアクセルペダルを操作するだけです。
渋滞や信号待ちの多い市街地で非常に便利で、運転支援機能のアダプティブクルーズコントロール、レーンキープシステムと合わせれば、大型連休などに家族でドライブに出かけるシーンなどでは、疲労軽減が期待できます。
試乗の際に体験しましたが、非常に自然に作動してくれるため、いつのまにか付いて入ることを忘れるほどでした。
ただ、この機能に慣れてしまうと、他の車を運転するときに少し焦りますので注意しましょう。
ステアリングヒーター
(標準装備:25S L Package、XD L Package)
ステアリングヒーターは、ウインタースポーツ好きな方や雪国にお住いの方には特に嬉しい装備です。
最近はシートヒーターを装備した車が増えてきていますが、こちらも冬場に1度体験するとやめられなくなる機能です。
雪の降らない地方にお住いの方にはピンとこないかもしれませんが、降雪量の多い地域にドライブに行くと、「屋外駐車スペースに1時間ほど駐車している間に、フロントガラスやルーフいっぱいに数センチの雪が積もっていた」なんてことは日常茶飯事です。
そんなときは手持ちのブラシやスクレイパーで雪を下ろして出発するのですが、車に乗ったときには手の感覚がなくなっています。
私も北海道の旭川市近郊で3年ほど暮らしたことがあるので、「当時乗っていた車にこのヒーターがあればもっと楽だったな」と思うことがあります。
シート機能
体圧を広く分散できる構造を採用し、クッション素材にも不快に感じる振動だけをカットする性質を持ったウレタンを採用し、より快適な座り心地を実現しています。
あまり他のサイトレビューなどで触れられていない部分ですが、運転席のシートは運転席は10Wayパワーシートで、シートポジションもメモリー式になっています。
メモリーは2つまでですが、非常に調整の幅が細かく設定できます。
フロントガラスに投影されるドライビングディスプレイの角度も連動しており、夫婦で車を共有される場合などには便利ですね。
助手席もL Packageでは6Wayパワーシートを採用する豪華さで、その他のグレードでもラチェット式のリフト機能を装備して、しっかりと座面の調整が可能になっています。
リアシートにはリアベンチレーター(エアコンの吹き出し口)が標準でついており、25S L Package、XD L Packageにはリアシートヒーターも装備されています。
クラウンなどの高級車なら分かりますが、CX-5は2.0Lのベースグレードが¥2,494,800(税込)から。
最高グレードのXD L Package(4WD)でも ¥3,526,200(税込)の車ですので、その装備の充実具合と質感の高さには驚かされます。
また、リアシートは座面が旧モデルより15mmほど下がり、トルソー角を22°から24°に拡大されたことで、旧モデルに比べて年配の方などには着座が楽になりました。
さらに2段階のリクライニング機構が追加されたことで、やや窮屈に感じていたリアシートの快適性も向上しています。
CX-5の積載性能は?
CX-5ラゲッジスペース 画像出典:http://www.mazda.co.jp/
CX-5はSUVということで、同じCセグメントのステーションワゴンやセダンに比べて、室内高もあるため積載容量にはかなり余裕があります。
CX-5の詳しい荷室寸法はマツダのHPでは車種別ページに記載されておらず、FAQから閲覧できるPDFファイルに全車種がまとめて記載されていました。
現在のマツダのサイトは車のイメージを重視したページ作りのため、使い勝手が少し問題があり、探したいものが見つかりにくい気がします。
私的には積載量は大きなポイントになると思いますので、しっかり車種別ページに記載して欲しいところです。
PDFによると、CX-5の詳しい荷室寸法は下記のようになっています。
カタログ写真では少し狭く感じたので、実際に店頭で写真を撮らせていただきました。
実際に見てみると写真のようにシートバックからゲートまでのスペースに余裕があり、ファミリーでの旅行(3〜4人乗車)でも十分に対応できる余裕がありました。
荷室がほとんどデミオなどのコンパクトカーと大差ないCX-3(荷室長690mm)やトヨタのCH-R(荷室長770mm)などと比べると、雲泥の差です。
価格的にはCH-Rと大きな差がないことから、CX-5のコストパフォーマンスの良さが際立っています。
リアシートのアレンジは4:2:4の3分割タイプで、それぞれ別々に可倒して使用することができます。
4名乗車で、中央に長い釣り竿を積んだりするような使い方も可能です。
アウトドアやスポーツを楽しむ方は、車内に登山道具やキャンプ道具、ロードバイクやMTBなどスポーツ用の自転車を積載することあるでしょう。
私自身もそうですが、夫婦やカップルでサイクリングを楽しむ方は、リアシートを格納して自転車を2台、自転車のリアホイールは外さずに車内に積載したいという要望も多いと思います。
同じCセグメントで2.0Lクラスの車でも、ステーションワゴンなどの車種によっては室内高やリアゲートの角度、リアシートの収納方式の問題で、ロードバイクをフロントタイヤだけ外した状態で2台積むのは難しいこともあります。
そんなシチュエーションでもCX-5は1610mm〜1830mmの荷室長を確保できるため、余裕を持ってロードバイクやクロスバイク(MTB)を並べて2台積載することができますのでご安心ください。
写真がなくて申し訳ないのですが、実際にフロントタイヤのみ外した状態でロードバイクを積載したこともあります。
積載容量に関しては申し分ないCX-5ですが、小柄な女性などにはミニバンやBセグのコンパクトカーより車高があるので、荷物の積み下ろしに少し苦労するかもしれないところが、積載性における欠点でしょうか?
ただし、これはライバルのSUVについても同様なので、試乗時に確かめることで解決すると思います。
やはり便利なパワーリフトゲート
(標準装備:25S L Package、XD L Package)
上位グレードの25S L Package、XD L Package以外ではオプションで装備する形になりますが、挟み込み防止機能付きのパワーリフトゲートを装備することも可能で、アドバンストキーのスイッチ操作でリアゲートを開閉できます。
クローズスイッチによりユーザーの体格などにあわせて、開度を調節する機能も備えています。
ちなみにオプションで追加した場合の価格は「5万4千円」です。
メーカーオプションで後付けが難しいため、気になる方は装備しておいた方が良い装備です。
CX-5で車中泊はできる?
昔、軽ワンボックスで北海道を車中泊しながら撮影旅行をしたことがあるためか、どうしても車をレビューする際に気になってしまうのが、快適に車中泊が可能であるかどうかです。
結論からいうと、後部座席を倒すことで170cm〜183cmの荷室長を確保できるため、前席を犠牲にすることなく、バモスやエブリィなどの軽ワンボックスタイプの車よりも快適な就寝スペースを確保できます。
ただし、室内高はハイルーフのバンより低いので、キャンピングカーのように中で生活するのではなく、あくまでもマットを敷いて寝るだけという条件になります。
大荷物を持って、長期の車中泊&キャンプ旅行を計画しているのであれば、ルーフキャリアを追加して、普段使わないキャンプ道具を車外に移し、マットや寝具など最低限のものだけを車内に残る方が、より快適な旅になるでしょう。
ちなみ車中泊におすすめのマットは「車中泊専門店オンリースタイル」のマットです。
キャンプ用のインフレーターマットと同じ、ウレタンと空気を併用する仕組みのマットですが、コンパクトで軽量が主体のアウトドア用と違い、ウレタンフォームが厚手になっていて、シートの隙間やサイドサポートの凸凹を吸収しつつ、適度な硬さがあるので、翌朝の疲労感が少ないのがポイントです。
標準サイズ198cm×66cm(車の片側くらい)とワイドサイズ198cm×100cm(約両面)があります。
初めは安いものをと考える方も多いですが、マットや寝袋のクオリティは睡眠の質にも影響するので、ここでケチると車中泊旅行そのものが苦痛になってしまうこともあります。
寝具については初めから良いものを選んだほうが、最終的にはお得といえます。
CX-5の安全性は?
CX-5は国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が毎年発表している、自動ブレーキ技術など自動車の先進安全技術について新たに評価「自動車アセスメント(JNCAP)」にて、2017年前期で最高ランクASV++を獲得しています。
国が推奨している新自動車安全コンセプト「セーフティ・サポートカーS」(略称:サポカ―S)の「ワイド」に該当する 4つの技術を全グレードで標準装備している点も評価できます。
具体的には下の図のように「i-activsense」と呼ばれる、マツダの各種安全装備群が備わっています。
ベースグレードでもABSや横滑り防止装置やエアバック、衝突防止のブレーキサポートSBS(スマートブレーキサポート)だけではありません。
後方や死角の車両を感知警告するDAA(ドライバーアテンションアラート)やBMS(ブラインドスポットモニタリング)などドライバーに注意を促す警告装置も標準で装備されています。
周囲の環境に応じてヘッドライトのオン・オフだけでなく、対向車や歩行者などを検知してハイビームをコントロールするアダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)などの運転支援機能。
また、上級グレード以上では運転支援システムとして、高速道路での長距離ドライブでドライバーの疲労を軽減するミリ波レーダーを使用したクルーズコントロールシステムも装備。
レーンキープ・アシスト・システム(LAS)という、ステアリングをアシストする自動運転システムもグレードによっては標準装備されています。
これは約60km/h以上で走行中、車線逸脱を防ぐために自動的にステアリングをアシストする機能で、「逸脱回避支援(遅い)」、または、車線の中央やカーブに沿って走るようアシストする「ライントレース(早い)」の機能が選べます。
ドライバー・アテンション・アラート(DAA)とよばれる危険感知システムも秀逸です。
こちらはエンジン始動後、車速が65km/hを超えると作動し、疲れていない状態でのドライバーの運転とクルマの動きを学習します。
その後、走行中に学習したデータと実際の運転状況に大きな違い。例えばレーンキープが難しくふらついているとか、車速キープが難しくなっているなどが感知されると、マルチインフォメーションディスプレイにドライバーに休憩を促す機能です。
実際に試乗して体験してみましたが、LASのステアリングサポートも慣れると違和感も少なく、ロングドライブでは無意識に募る疲労やストレスの軽減に効果があるように思えます。
各種安全装置・運転支援システムの装備状況は下記のようになっています。
XD、25S、20Sはベースグレードで最低限の装備ですが、販売の中心となる中間グレードの「PROACTIVE」であればクルーズコントロール以外の装備は全て標準装備されています。
CX-5の走りや燃費は?
CX-5の走りは?
CX-5を試乗してみて気がつくのはディーゼル独特のエンジンノイズが少なく、入ってくるノイズが非常に少ないこと。旧モデルでも遮音性は悪くなかったのですが、また1段静かになった印象です。
これは2.0Lガソリンモデルから、2.2Lのクリーンディーゼルまで共通して言えることです。特にランクルやハイラックス系のオフロード向けSUVに比べると、その上質さに驚くことでしょう。
これは車の基本設計と指針がしっかりとしている「スカイアクティブ技術」のたまものと言えます。
また、ワインディングなどでもスムーズに安心して走れるボディー剛性と秀逸なサスペンション。運転をサポートする「G-ベクタリング コントロール」という独自のトルク配分コントロールが光ります。
ガソリンモデルはやや軽快に。ディーゼルはしっかりと落ち着きのある走りという印象を感じるのは、どうやらエンジン本体の重量が関係しているようです。
エンジンのパワーは普通に走行するだけなら、2.0Lのエンジンでも十分快適に走れます。少しだけ重いセダンに乗っているような感覚ですね。
2.5Lであればさらに加速を楽しんだりする余裕も生まれ、プロアクティブのグレードであれば、装備も充実しておりコストパフォーマンス的にもライバル車に勝るため満足感も高いはずです。
2.2Lクリーンディーゼルは旧モデルと同様に、4.0Lクラスに匹敵する怒涛のトルクと静粛性で長距離クルーズにおける快適性はクラス最高レベルといっても過言ではありません。デメリットはメンテナンス面の費用ということになりますが、新車購入後に5年〜7年で乗り換える方であれば、ディーラーのメンテナンスパックと延長保証に加入することで、ある程度の出費は抑えることが可能です。
なお、各エンジンのスペックについては下記のようになっています。
ディーゼルエンジンモデル
2.2Lディーゼルターボ:
最高出力175馬力&最大トルク42.8kgm
ガソリンエンジンモデル
2.0L直噴ガソリンエンジン:
最高出力155馬力&最大トルク20.0kgm
2.5L直噴ガソリンエンジン:
FF(最高出力190馬力&最大トルク25.6kgm)
4WD(最高出力184馬力&最大トルク25.0kmg)
雪道などで活躍する「i-ACTIV AWD」
雪道に強いAWD(4WD)システムといえば、スバルの「シンメトリカルAWD」が定評がありますが、マツダのスカイアクティブ第2世代に採用される「i-ACTIV AWD」も走行性能では全く引けを取りません。
「i-ACTIV AWD」は複数のセンサーで路面状況や傾斜、加速G、外気温などを検知。さら検知した情報から車の置かれている状況を判断・予測し、挙動を総合的に電子制御することで、ドライバーを運転だけに集中させることができるシステムです。
同じくスタイリッシュなデザインでAWDシステムのあるSUVでは、ライバルのハリアーがあります。
しかし、ハリアーの上位グレードとなるハイブリッドでは、モーターアシストによる4輪制御で、エンジンのトルクを全体に配分できるCX-5のi-ACTIV AWDからすると補助的なもので見劣りします。
やはり、都市型SUVの満足感とAWDシステムの安心感を総取りできる、マツダの「i-ACTIV AWD」は雪国での評判も高く、安心してお勧めできるAWDモデルです。
システムの詳しい内容はYouTubeにマツダのオフィシャル動画がありましたので、こちらを参考にしてみてください。
CX-5の燃費・実燃費は?
CX-5は旧モデルから、走りも良い車であるのに低燃費と評判でした。
しかし、今回のフルモデルチェンジでは下記の表のようにカタログのJC08モード値を比較すると、ガソリンモデル・ディーゼルモデルともに、JC08モード燃費が若干悪化しています。
CX-5 「JC08モード」
ガソリン | ディーゼル | ||||
排気量 | 2.0L | 2.5L | 2.5L 4WD | XD | XD 4WD |
新(KF) | 16.0 km/L | 14.8 km/L | 14.6 km/L | 18.0 km/L | 17.2~17.6 km/L |
旧(KE) | 16.4km/L | 15.2km/L | 14.6km/L | 18.4km/L | 18.0km/L |
重量の増加などもあって、少し燃費が落ちてしまったのかといった声も聞かれますが、実燃費は向上しているので、心配する必要ははありません。
今回、マツダはあえてカタログ燃費競争にこだわらず、スカイアクティブ技術の Gベクタリングコントロールなどを加えて、実燃費を重視しているとのことです。
JC08モードは検査と同等の走行条件でなければ、同じ数値がでることはありません。
そういった意味では、本来の車の購入時に重視されるポイントはカタログ燃費のJC08モードではなく、燃費達成率や実燃費が重視されるべきですが、どうしても目に見える「カタログ燃費」が重視されるため、メーカーもJC08モードを少しでも良くしようと争われています。
それでは、実際にCX-5ユーザーのデータを参照した実燃費を比較してみましょう。
CX-5 「実燃費 」
ガソリン | ディーゼル | ||||
排気量 | 2.0L | 2.5L | 2.5L 4WD | XD | XD 4WD |
新(KF) | 10.0 km/L | 11.0 km/L | 11.0 km/L | 14.3 km/L | 12.8km/L |
旧(KE) | 10.5km/L | 10.2km/L | 11.1km/L | 13.4km/L | 12.7km/L |
e燃費より抜粋
データに示す通り、僅かではありますが、ほぼすべてのモデルで同等かそれ以上の燃費数値が記録されています。
また、走行シーン別の燃費によると、ディーゼルモデルは高速道路の巡行などでは20km/Lを超えたり、地方都市の郊外などで長距離通勤や週末のドライブ使用がメインであれば、平均燃費が15km/L以上になることも珍しくないようです。
ただし、クリーンディーゼルターボには排気に含まれるPM(スス)を除去するため、DPFフィルターが装備されており、100〜150km程度の走行の度にフィルターのススを除去するDPF再生が発生し、10分程度は燃費が悪化する時間があります。
ハイブリッドのような発進加速をサポートする機能はないため、燃費の悪化しやすい市街地での短距離運用が中心のユーザーでは、定期的なDPF再生がスムーズに完了されず、平均燃費がかなり悪化してしまうというデメリットがあります。
最近はプリウスなどのハイブリッドエコカーが燃費競争を行っている関係で、14km/Lというとあまり良い燃費とは言えないような気になります。
しかし、ライバルの燃費を上がると下記のような感じとなっており、車体重量が重く走行抵抗の多いSUVで2L以上のクラスと考えると、数値も悪くありません。
燃料が軽油で1Lあたりの単価も安くいことを考慮すると、ハイブリッドのライバルたちに近い燃費性能をもっていると言えるでしょう。
ライバル車たちの燃費:
日産エクストレイル(FFモデル):
「JC08モード20.8km/L、実燃費10.47km/L」
トヨタ ハリアー
(4WDターボ):
「JC08モード12.8km/L、実燃費9.51km/L」
(FFモデル):JC08モード13.0km/L、実燃費9.7km/L」
スバル フォレスター(2.0L iSight 4WD):
「JC08モード16.0km/L、実燃費10.91km/L」
CX-5の価格は?
CX-5の価格は2.0Lのベースグレードが「¥2,494,800(税込)から」。
最高グレードのXD L Package(4WD)でも 「¥3,526,200(税込)から」となっています。
ライバルと比較すると、トヨタの一回り小さなSUV「C-HR」のHYBRID Gが約290万円から、ガソリンモデルで約251万円から。
同クラスのハリアーはベースグレードの2.0Lガソリンで約295万円から、ハイブリッドの上級グレードは約460万円からです。
日産のエクストレイルも、最上級のモード・プレミア i HYBRID ハイコントラストインテリア [2列](4WD)で約385万円。
そう考えるとCX-5の装備・質感・燃費性能など総合評価も高く、純正ナビも5万円弱のSDカードを購入してマツダコネクトに追加するだけなので、非常にコストパフォーマンスが際立ちます。
まとめ
いかがでしたか?
CX-5はデザインだけでなく、走行性能や燃費、質感など総合的に優れたスタイリッシュなSUVです。
ライバルとして、トヨタ「ハリアー」、日産「エクストレイル」、スバル「フォレスター」などが挙げられます。
しかし、価格もライバルたちに比べて手頃でありながら、これといって劣るところがないどころか、突出している部分も多くあります。
とはいえ、実際に購入を考えるのであれば、必ず各社のライバルもしっかり試乗し、「見積もりを取っておく」ことが大切です。
見積もりは本命の購入時、値引き交渉の時に有効な武器になります。
条件を満たせば何万円もお得に購入できたり、逆に損することもあったりします。
まずはしっかりと見積もりを取って、目当ての販売店で良い条件を引き出しましょう。
あとは現在の愛車の査定を少しでも高くできるように工夫して、お得に愛車を手に入れましょう。
それでは、あなたが最高の愛車と出会えることを願っています。