コンパクトなサイズの車が欲しいけど、国産コンパクトカーというと価格は安いけど「質感も走りも安っぽい」と感じて、敬遠している方が多いようです。
国産メーカーの多くは「コンパクトカー」を「軽自動車」と同様に、「安ければ良い」「通勤や家族の送り迎えなど近距離移動のみに重点を置いた女性ユーザー」をターゲットにしていることが多く、低価格化と利益の為にコスト削減を優先し、走りや質感は二の次というモデルが多いのが残念なところです。
ちなみに輸入車のコンパクトカーはどうかというと、200万円前後のものでもそれなりに高級感があって、ボディもしっかりしており、国産コンパクトカーに比べて走りも上質な車も多くあります。
その結果、そこそこ生活に余裕のあるユーザーで、「フルサイズのセダンのように大きな車は必要ないが、時には長距離ドライブや旅行も楽しみたい方」。
「車体のサイズはコンパクトにしたいが、最低限のインテリアの質感や走りは妥協したくない方」、「ドライブが好きな独立した大人の女性」のようなユーザーの多くは、「BMW MINI」や「メルセデスベンツ Aクラス」「フォルクス・ワーゲン ポロ」「アウディ A1」などを始めとする輸入車のコンパクトクラスを選択されていることが多いです。
ただし、輸入車の場合は購入価格だけでなく、メンテナンス費用もそれなりに必要ですし、地方ではディーラーや取り扱い店が少なく、修理工場に嫌煙されるなど敷板が高い印象です。
そんな中で、2014年に登場したマツダ・デミオは「クラス概念を打ち破る」をコンセプトに、エクステリアのデザインだけではなく、インテリアも走りの質感もそこらの2000ccクラスに負けないクオリティを持っています。
マツダデミオってどんな車?
2014年9月に発売されたマツダ「デミオ」。
国産コンパクトカーの中で、唯一のトルクフルなクリーンディーゼルエンジン搭載車であり、2000ccクラスのアクセラなどにも負けない最新装備で、車好きの方を中心に購入者の満足度が非常に高いモデルです。
登場から3年経ち、販売台数こそ落ちてきているのですが、マツダの新世代テクノロジーの「SKYACTIV(スカイアクティブ)」の全面採用と、毎年のマイナーチェンジで上位クラスで搭載された技術を惜しみなくフィードバックするなど、コンパクトカーらしからぬ高品質な装備と走りに満足度の高さを伺えます。
カタログ燃費やブランドイメージの関係で、あまり表立って話題になることは少ないのですが、メジャーで同価格帯の国産コンパクトカーの「アクア」や「フィット」よりも高評価がつくことが珍しくない車です。知名度ではアクアやフィットに負けてしまいますが、ダークホース的な魅力があります。
車雑誌での評論家のコラムやレビューや各種メディアなどでも高評価です。
ただ、デミオのディーゼルエンジンについてはユーザーの使用用途によって合わない部分もあるので、購入する際にはご自分のカーライフにあった車種なのかを見極めることが大切です。
デミオのエクステリアは?
マツダ デミオ 画像出典:http://www.mazda.co.jp/
昨今の一般的な国産コンパクトカーでは、Aピラーが前面に押し出された。
ポッテリとしたポップなデザインの車が多いように感じませんか?
おそらく、購入層のターゲットを若者や女性に絞っているせいか、他社のコンパクトカーは「ポップなデザイン」というと聞こえがいいのですが、ありていにいうとオモチャっぽく安っぽい感じもあり、あくまで「若者向け」「女の子向け」のデザインとなって、腰高感もあり、欧州などの市場ではあまり受け入れられにくいところがあります。
しかし、デミオのエクステリアは他メーカーにはない「曲線美の際立った力強い躍動感のある有機的なデザイン」を採用しています。
デミオのデザインは現行のマツダ車全体の新デザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」を採用しており、Bセグメントのコンパクトカーでありながら、ロングノーズで美しく力強いデザインに仕上がっています。
メーカーのデザイナーのコメントによると、力を貯めて動き出す直前の肉食獣がモチーフとなっているとか。
側面を見ると、ノーズからルーフへと続くラインやサイドの曲面までが一体となり綺麗に統一されています。
このクラスの国産車の中で唯一「車らしい美しさ・かっこよさ・上質さ」を体現している稀有なモデルと言えるでしょう。
ここまで若い大人の男女はもちろん、年配の方が乗っていても恥ずかしくない国産コンパクトカーは珍しいのではないでしょうか。
フロントからのデザインは一見するとコンパクトカーに見えない迫力があります。
リアデザインも綺麗にまとまっていますが、車両のサイズの関係からか少しおとなしく感じます。
気になる方は純正オプションや購入時に選ぶことができる社外エアロパーツも豊富なので、リアスポイラーやバンパーなどを追加・変更して個性を出すこともできます。
デミオのインテリアは?
まるで高級車のような内装
デミオのインテリアはコンパクトカーらしからぬ、高品質なデザインです。
国産ライバルたちの中では「新型フィットハイブリッド」や「マイナーチェンジ後のアクア」もインテリアの質感が高いと感じましたが、デミオのインテリアはさらに1段上を行っています。
さすがに3ナンバー上級クラスの高級車並みとまではいきませんが、2Lクラスの中級セダンなどと比べてもさほど見劣りしませんし、軽自動車やコンパクトカーしか知らないユーザーなら、その質感の高さに驚くでしょう。
写真はシート、ダッシュボード、ドアトリムなどにオフホワイトのレザーを配した「L Package(Lパッケージ)」のインテリアです。
冬場、エンジンが温まってヒーターの温風がでるまでの間、非常に嬉しい「シートヒーター」も備わっています。
2016年までの「Lパッケージ」グレードはホワイトレザーのみで、ブラックレザーは特別仕様車のみでの提供でしたが、2017年モデルからユーザーの好みに応じてブラックレザーも選択できるようになりました。
こちらがブラックレザーの写真です。
2016年の特別仕様車だったブラックレザーリミテッドと比較すると、少しカラーリングが異なっています。
現行の2017年モデルには人工スエード皮革を使用した特別仕様車「Tailored Brown(テーラードブラウン)」も選択することができます。
アウトドアスポーツが趣味のユーザーで、レザーシートは汚れなどが気になって使いづらさを感じるユーザーには、ファブリックシートを採用したベーシックグレード「Touring(ツーリング)」がディーゼル、ガソリンともに設定されています。
もちろんTouring(ツーリング)グレードにもシートヒーターなどの快適装備は健在です。
こちらもなかなかの質感で、実際に運転席に乗り込んだ際にもフィット感が良く、座り心地も悪くないです。
パッソのシートであった柔らかすぎて、長距離を走ると腰に負担がかかり疲労の蓄積されるタイプものではなく、しっかりとハリがあって適度に包み込むシートデザインとクッションです。
車内は前席の2名を中心に設計されており、運転席・助手席ともに足もとに余裕があるので、2名乗車なら大柄(横幅がある方はややキツイかも)な方でも窮屈に感じることはないでしょう。
各グレードで後部座席には6:4分割可倒リヤシートを採用しており、3名乗車時に大きめの荷物を積載する際には便利です。
最適化されたインターフェイス
マツダの新世代テクノロジーの「SKYACTIV(スカイアクティブ)」を全面採用したモデルでは、デミオを含めて全車で人が車に合わせるのではなく、ユーザーに合わせて正しい姿勢で運転することができる調整機構やレイアウトが採用されています。
正確なポジショニングで疲労を軽減
ステアリング(ハンドル)の調整機構もこのクラスでは珍しく、ハンドルの上下調整機能「チルト」に加えて、前後調整機能「
マツダ デミオ 画像出典:http://www.mazda.co.jp/
また、上の図のようにペダルレイアウトも理想的な乗車姿勢をとれるような角度に配置されており、アクセルペダルには国産コンパクトカーで唯一オルガン式のペダルを採用しています。
マツダによるとオルガン式のペダルは「かかとをフロアにつけてペダルを踏み込んだとき、踏み込む足とペダルが同じ軌跡を描く。」ということで、「かかとがずれにくくなり、ペダルコントロールが容易」で、結果的に「疲労も少なくなる」という特長があります。
これにより、体型に応じた最適なドライビングポジションを取るすることができ、長距離ドライブなどの疲労も軽減されるため、他社のコンパクトカーに比べ長距離ドライブを快適に楽しむことができます。
ライバルのアクアやフィットなどにもソフトレザーを配した上級グレードが設定されていますが、デミオはダッシュボードなどの樹脂パーツの質感や全体のデザインが、確実に1クラス上の仕上がりになっていること。
ポジションの自由度も高いためドライブを楽しむ余裕ができることなど、ライバルにない優れた点が多くあります。
ドライビングインターフェイス(マツダコネクト・コマンダーコントロール)
マツダ デミオ 画像出典:http://www.mazda.co.jp/
オーディオやナビの操作は最低限の視線移動で行うことができるよう、各種レイアウトが最適化されています。
一般的な国産コンパクトカーではタッチパネル操作するために運転姿勢を崩したり、オーディオパネルを操作するために視線を前方からセンターパネル内に移動する必要がありました。
デミオではアクセラ、アテンザ、CX-5などの上級車種と同様にコマンダーコントロールやアクティブドライビングディスプレイを採用しています。
操作に慣れるとPCのマウス操作をするように、運転姿勢を保ち、進行方向の視界を確保したままの状態でマンダーコントロールでオーディオのコントロールを行ったり、走行スピード確認やナビゲーションの進路確認を行うことができます。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジン
デミオのエンジンには2種類から選ぶことができ、選択肢は1300ccのガソリンエンジンと1500ccターボのクリーンディーゼルエンジンがあります。
また、マツダは最近のメーカーとしては珍しく、多くの車種で変速機をATとMTから選択することができます。
デミオでも特別仕様車と最下グレードを除いて、変速機をATとMTから選択することができます。
ちなみにATは全車6速仕様、MTはディーゼルが6速、ガソリンが5速となっています。
クリーンディーゼルってどうなの?
やはり何と言っても現行型のデミオ(DJ)の特徴は、コンパクトカーというクラスで唯一の「SKYACTIV-D 1.5」クリーンディーゼルターボエンジンを積んでいることと言えます。
振動や音
ディーゼル特有のカラカラ音などについては、アイドリング時に車外から気にして聞けば気がつくものの、全体のノイズはしっかり抑えられています。
制振や遮音性のも良く、走行中のエンジンノイズはガソリン車よりも静かなため、逆に少しロードノイズなどが気になる程度。高速道路でもオーディオなどをつけていれば、まず気にならないレベルです。
そういった意味ではコンパクトカーながらツーリングカーのような特性を持っています。
逆にクリーンディーゼルはアイドリング時や加速時にガソリンエンジンのようなブーンという小気味のよい排気音は出ませんので、小排気量エンジンを回して車のエンジンの排気音を楽しみたい方には不向きです。
加速性能や特性
6速ATモデルを実際に運転してみると、アクセルペダルのレスポンスも年次改良を経て、踏み込みからに低速トルクがしっかり出て運転しやすくなっています。変速ショックも少なく昔の4ATの感じで想像しているとスムーズさに驚きます。
エンジンの特性は低速からマツダのクリーンディーゼル特有の太いトルクとスムーズな加速を感じることが出来ます。遮音、制振ともに良好で、高回転域に入ってもやかましさを感じることはないでしょう。
多少の急な上り坂でもエンジンがうなることなく、2000rpmも回っていれば平然と坂道を加速していく気持ちよさは他のライバルたちにはない感覚です。
6MTの場合、1速から2速へのつながりの部分がやや離れている感じはあるものの、回転自体はディーゼルを感じさせないスムーズなもので、2速から3速にアップすると3速・4速のカバーする速度域が広いので、1200rpmから2000rpm前後で30km/h〜65km/hをカバーでき、郊外の一般道やバイパスであれば変速回数も少なく非常に快適に走ることができます。
また、ターボエンジンを積んでいることで、エンジン回転が2000rpmを超えたあたりから2500cc並のガソリンエンジン並の太いトルクを発生させるため、ぐっとアクセルを踏めば高速道路の合流や追い越し時にも不足のない気持ちのよい加速を楽しむことができます。
代表的なコンパクトカーと出力を比較してみると下記のようになります。
モデル名(車種) | パワー(馬力) | トルク(回転力) |
ノート e-power | 109PS /3008-10,000rpm |
25.9kgf-m /0〜3,008rpm |
トヨタ アクア (ハイブリッド) |
100PS /ハイブリッドシステム計 |
17.2kgf-m /0rpm |
ホンダ フィット (ハイブリッド) |
110PS /6,000rpm |
16.3kgf-m /0〜1,313rpm |
マツダ デミオ (1.5Lクリーンディーゼル) |
105PS /4,000rpm |
25.5kgf-m /1,500~2500rpm |
トヨタヴィッツ (1300ccガソリンモデル) |
99PS /6,000rpm |
12.3kgf-m /4,400rpm |
デミオとノート e-powerのトルクが突出しているのがわかりますね。
さらに最近のCVTのようなモーターのような一定の加速ではなく、アクセルを踏み込んでいくとスムーズに加速し、トルクの出る回転域でさらにグッと加速するエンジン特有のフィーリングが、車を運転する楽しさを後押ししてくれます。
ディーゼルエンジンはその構造からガソリンエンジンよりもエンジンブロックの強度を上げる必要がり、重量もその分重くなります。
重さにして90kg程度ですが、その重量が車体に加わることで、全体にしっかりとした落ち着きを与えているようです。
燃費性能
燃費も渋滞の多い都市部を中心とした走りではハイブリッドに劣るものの、そこそこの距離をまとめて走ることが多いユーザーなら、ATでも平均燃費が25km/Lを表示することもあります。
MTでは燃料タンクの容量が若干少ない代わりに、燃費性能が30km/L(JC08モード)と非常に優れており、実燃費も20km/Lを超えることが多いです。
レギュラーガソリンと軽油の差額を考えると、実際にかかってくる燃料費は並のハイブリッドカーと比較しても遜色ない数値と言えます。
クリーンディーゼル(SKYACTIV-D 1.5)のデメリット
上記のように優れた部分の多いクリーンディーゼルですが、他のメーカーが販売するコンパクトカーのターゲットユーザーのような、1度に2km〜3kmしか走らない軽自動車的な使用用途が中心になると、デメリットの部分が多く発生します。
まず、デミオではディーゼルエンジンの発生させる煤(PM=Particulate Matter: 粒子状物質)を排気ガスから除去するため、DPF(Diesel particulate filter)というフィルター触媒を使っています。
エンジンが始動中はこのフィルターが煤をキャッチし、ある程度の汚れを溜め込むと燃料を吹きかけてフィルターを高温に保ち煤を焼き切りクリーンな状態に戻します。これをDPF再生と呼びます。
そこそこまとまった距離や時間を走行するユーザーは、連続してエンジンに負荷をかけるため、使用中にDPF再生が行われるのですが、アイドリングや短時間の運転を繰り返すと排気温が上がらないため再生が進まず、フィルターが詰まり警告灯が点灯し、ディーラーで手動再生などの整備が必要となり場合もあります。
また、DPF再生中は燃料を追加で噴射するため燃費もかなり悪化します(再生中の燃費は10km/L前後)。
再生には数分〜数十分の時間を要する関係で、片道5分〜10分程度の通勤と送迎のみにしか車を使用しないユーザーでは、適切なDPF再生を行うことができず、「エンジン始動→エンジンが温まる→DPF再生開始(燃費悪化)→再生完了前にエンジン停止」を繰り返すことになり、ディーゼルエンジンのメリットを享受することができません。
そういったことから、使用用途が短距離に限定される方は1300ccのガソリンモデルか、他のライバル車を選択肢に入れることをお勧めします。
ガソリンエンジンも悪くない
デミオではあまり話題に上がることの少ないガソリンエンジン車も実は悪くありません。
「13S L package」や「Tailored Brown(テーラードブラウン)」なら質感は上位のディーゼルと同じで、室内のインターフェイスも同等です。
走りの部分では力強さでディーゼルに劣るものの、車体の軽さからくる軽快なステアリングフィールと、小排気量ガソリンエンジン独特のエンジン音や排気音を楽しめる点ではディーゼルエンジンとは違った意味で、スポーティーな楽しい車に仕上がってます。
ATモデルは最近のコンパクトカーでは珍しい、スポーツモード付きの6速AT。
CVTのような違和感が少なく、エンジンの回転にダイレクトな走行感を楽しむことができます。
もちろん、車を操る楽しさを満喫したい方はMTを選択することもできます。
燃費についてもJC08モードで24.6km/Lとで、実燃費も15km/L〜20km/Lと悪くない数値。
エンジンの性能はパワー92PS/6,000r.p.mのトルク12.3kgf・m/4,000r.p.mなので、上り坂などでは少し回す必要がありますが、不足するようなことはありません。
ちなみに直接的なライバルはホンダ・フィット1.3と言えそうです。
燃費数値は同じJC08モードで24.6km/L。価格も140万円台で拮抗していますね。
パワーは8PSほど劣りますが、質感と乗り心地ではデミオの勝ち。
あとはデザインと積載性のどちらを取るかというところでしょうか?
デミオの走り乗り心地は?
デミオの乗り心地はボディが剛性が高く、足回りもしっかりしているので、実際に運転していて非常に安定しており安心感があります。
アクセルやブレーキのフィーリングも踏んだ分だけ効いてくるタイプで好感が持てます。
トヨタのハイブリッドカーやパッソなどにあるカックンブレーキになりやすい特性が気に入らない方は、ぜひ市場の際に比較してもらいたい部分です。
電動パワステの特性は少し軽めではありますが、そこそこダイレクト感があります。
インテリア項目でも書いたように、適切なペダル配置の設計やステアリングポジションの調整機構、適度な包まれ感のあるシートも備わっており、乗車姿勢も優秀です。
サスペンションの特性はライバルは、スズキスイフトを除けばライバルはないと思われます。
少し硬めではありますが、ゴツゴツした感じではなく、段差などのショックもしっかりいなしています。
国産コンパクトカーに良くある、フワフワ感や腰砕け感、妙なピッチなどがなく、長距離ドライブでも疲れが少なく、通常の使用域であればワインディングなどでも楽しい仕上がりになっています。
安全・快適装備
意外に語られることのないデミオの安全性能に関わる装備ですが、上級モデルからフィードバックされた「i-activsense」と呼ばれる各種装備が備わっています。
グレードにもよりますが、最近はコンパクトカーでも基本装備になりつつある、ABSや横滑り防止装置やエアバック、衝突防止のブレーキサポートSBS(スマートブレーキサポート)のみではありません。
後方や死角の車両を感知警告するDAA(ドライバーアテンションアラート)やBMS(ブラインドスポットモニタリング)などの安全装備。
高速道路での長距離ドライブでドライバーの疲労を軽減するミリ波レーダーを使用したクルーズコントロールシステム。
周囲の環境に応じてヘッドライトのオン・オフだけでなく、対向車や歩行者などを検知してハイビームをコントロールするアダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)などの運転支援機能。
1.5L以下の国産コンパクトカーでありながら、これだけの装備を備えている車種はデミオだけではないでしょうか?
ライバルと比べたデミオ弱点は室内のスペース
価格と性能の上でライバルとなるのはアクア、フィットあたりになります。
走りという意味ではスイフトも良いのですが、どちらかというと他のライバルに比べて趣味性が高いので、除いておきます。
各種デザインや質感に関して言うと、アクア、フィットを軽く超えているデミオですが、その分だけ犠牲になっている部分があります。
まずは室内のスペースです。
スタイリッシュなデザインと前席のゆったりしたペダルレイアウト。これは非常に評価できることなのですが、どうしても後席とラゲッジスペースにしわ寄せがきています。
運転席周りの小物入れなども悪くはないのですが、ミニバンなどに載っていた方は多少使いづらいと感じるかもしれません。
ラゲッジスペースの部分に段差があり、背の低い女性だと多少不便に感じることもあるでしょう。
ただ、2名乗車と考えた場合なら、後部座席は荷台として使用できます。
フィットのような大きなフラットスペースを要求しないのであれば、他のコンパクトカーに特別劣る部分ではありません。
あとは少し後方視界が悪いのが欠点といえば欠点でしょうか?
できればオプションでバックモニターを装備しておきたいものです。
デミオの価格は?
売れ筋のグレードはガソリン車では13S Touring(2WD 6AT) 1,706,400円。
ディーゼルではXD Touring(2WD 6AT) 1,987,200円と思われます。
ライバルのフィットやアクアに比べるとやや高めのようにも思われますが、デミオのマツダコネクト装備モデルはiphoneやUSBなどの音楽を再生できるオーディオ機能も標準装備されており、カーナビも¥48,600でナビゲーション用SDカードPLUS(※マツダコネクト装着車用)を購入するだけで、簡単に増設できることもあり、価格的に不利な面は少ないでしょう。
また、4WDは約20万円ほどプラスになります。
グレード名 | エンジン・排気量 | 本体価格(税込) |
---|---|---|
13C | 1300ccガソリン | 1,382,400円 |
13S | 1300ccガソリン | 1,479,600円 |
XD | 1500ccディーゼル | 1,803,600円 |
XDツーリング | 1500ccディーゼル | 1,987,200円 |
XDツーリング Lパッケージ | 1500ccディーゼル | 2,041,200円 |
XDテーラードブラウン | 1500ccディーゼル | 2,019,600円 |
13Sツーリング | 1300ccガソリン | 1,706,400円 |
13Sツーリング Lパッケージ | 1300ccガソリン | 1,760,400円 |
13Sテーラードブラウン | 1300ccガソリン | 1,738,800円 |
中古車で探すなら
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新車と違って中古車は水物です。多くの人が色々な車を探しているので、出会ったときに確認しておかなければ、すぐに売れてしまうことも少なくありません。
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中古車検索に特化されたアプリですので、車名のわからない車をスマホで撮った写真から候補車種を選定してくれる機能なども付いています。
ブラウザでサイトを開いて検索するよりも素早く最新情報をチェックできるので、ライバルよりも早く目当ての車をチェックでき、スムーズに問い合わせを行うことができます。
まとめ
いかがでしたか?
車はトヨタ、日産とメーカーを決めている方も多くいるのですが、上位車種からのダウンサイジングや上質なコンパクトカーを探しているのであれば、マツダのデミオは一度試乗してみて乗り比べてみて欲しいモデルです。
「コンパクトカーはこんなもの」と先入観を持っているなら、意外な質感と走りに魅了されてしまう方も少なくありません。
特に長距離ドライブが好きな方なら、クリーンディーゼルのモデルに試乗してみることをお勧めします。
もちろん130万円〜200万円前後の価格帯の車両ですから、上級車種に比べてコストダウンで品質を下げなくてはいけない部分もあります。
しかし、デミオは低いパーツを使って見た目からあからさまな品質を低下させるのではなく、2000ccクラスのアクセラなどから流用できるパーツは流用し、一般的なユーザーでは気が付きにくいような場所で、しっかりコスト削減を行っているような印象で好感が持てます。
実際の購入の際にはライバルとして、ディーゼルならトヨタ「アクア」以外に「フィットハイブリッド」「ヴィッツハイブリッド」「ノートe-power」など。ガソリンエンジンならフィットの1.3Lがライバルになります。
1社だけで決めるのではなく、しっかり試乗して「見積もりを取っておく」ことが大切です。
見積もりは本命の購入時、値引き交渉の時に有効な武器になります。
しっかりと見積もりを取って競合させ、販売店で良い条件を引き出しましょう。
あとは現在の愛車の査定を少しでも高くできるように工夫して、お得に愛車を手に入れましょう。
それでは、あなたが最高の愛車と出会えることを願っています。